Notionをチームで導入したのでどういう段階を踏んだか紹介してみる

Notionをチームで導入したのでどういう段階を踏んだか紹介してみる

Clock Icon2020.10.14

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CX事業本部の阿部です。

CX事業本部では2Q(2020年10月)からチームの情報共有ツールとしてNotionを導入したので、その背景から実際の導入に向けて実施したことを整理して書いてみたいと思います。Notionがどれだけ素晴らしいツールか、ということに関しては他の人が書いてくれると思うので。

Notionに限らず、何かツールを部門導入する際の参考になれば。

背景

当社では全社で利用しているWikiツールがありますが、書く人が偏ってしまったり、参照されていない、認知されていないという課題がありました。その原因となっていたツール上の課題は主に2点で、

  • エディタが書きづらい
  • 検索しづらい

です。これにプラスして、情報設計やガイドラインがないまま使い始めていたために情報がとっ散らかった運用になっていた、という課題もあります。

これらの課題を解決するために情報共有ツールの再考という形で導入がスタートしました。部門へのツール導入は人数増えれば増えるほど難しくなる部分があります。既存で使っているツールがあれば尚更です。そのため、当初はツールの乗り換えまで視野に入れるかどうかというところも論点でしたが、CX事業本部内で閉じる情報が大半を占める状況を踏まえて、全社と別ツールを使うことによる共有のコスト増加よりも書きやすさを優先することにメリットがあると判断して、まずは検証期間としてNotionの利用を開始しました。

なお、Notionを選定したのは、すでに個人で使っている人が多く、社内に情報共有のためのmiscチャンネルがすでにあるツールだったからです。ナレッジを共有し合う場がすでにあることは検証する上で大きなメリットでした。

やったこと

部門全体に導入する際には段階的に拡大していくことを意識しました。

  1. ゴールを設定する
  2. 入れ込んで使ってくれる人を見つける
  3. ガイドラインを作る
  4. リファレンス実装になるページを作る
  5. 段階的に人を増やす

ゴールを設定する

1Q(2020年7月〜9月)の間で限定的に利用しながら、部門で利用を始める際の準備が整うことをゴールとしました。具体的には、以下が運用開始するに値するレベルでまとめられることです。

  • 情報設計ガイドライン
  • ページ構成のサンプルやナレッジ
  • 部門外の人との共有のためのガイドライン

情報設計ガイドラインに関しては、ツールの仕事とは言い難いのですが、移行の動機となっている現行ツールでの無造作感を合わせて解消しようという取り組みです。移行しても結局情報が使いづらければ意味がないので。

部門外との共有に関しては、どうしても途中から共有が必要となるドキュメントが出てくることを想定して、ライセンス費用や他のドキュメントの可視性を考慮した形での共有方法を事前に周知しておくために必要でした。これに手間がかかりすぎる場合はツールの再検討も必要だったかと思います。

入れ込んで使ってくれる人を見つける

ツール導入に関してはこれが一番重要だと思います。ツールを入れ込んで使ってくれる人は、ツールが解決したい課題に対して意識的ですし、ナレッジを共有することに前向きだからです。早めにこういう人を巻き込んで試しながら広めていくと良いと思います。

今回のNotion導入に関しては、こういう人たちがいることを前提のツール選定をしています。

ガイドラインを作る

ゴールに設定したガイドラインを作ります。

ガイドラインは、個別のドキュメントの書き方は規制せずに、CX事業本部のNotionとしてなるべく統一した情報探索体験を提供することを目的として作成しました。そのため、ページのデザインやテンプレートなどについては規定せず、なるべくworkspaceのツリーのあり方とページの種類による関連ページの見せ方など情報をどう見せるかについての規定に留めています。

これは、細かくドキュメントの表現や書き方に踏み込んでしまって、ドキュメントを書くことに対する心理的なハードルを作りたくなかったからです。

リファレンス実装になるページを作る

前項のガイドラインだけでは、どうしても表現が曖昧になってくる部分があるので、そのガイドラインに則って作ったページがどうなるか、という参考にしてもらうためのページを部門のトップページとして作成しました。

ガイドラインと合わせて参考にしてもらうことで、大きくずれない状態を目指しています。

段階的に人数を増やす

検証期間は1Qの3ヶ月を予定していましたが、その期間では一月ごとに利用する人数を増やして行きました。最初の一ヶ月ではガイドラインがまだできていなかったので、個別のチームへの試験導入プラスアルファという形でスタートを切っています。これは、Notionの導入で目指す形が固まる前に人を増やしすぎて、各自個別に使うことによって情報が散らかってしまうことを懸念したからです。

そして導入開始

そんなこんなで2Qに入って部門導入を開始したわけですが、まだ運用面に関しては課題が出切っていません。というより、どんな運用がこれから必要になってくるか、そういうケースに直面していないのでわかっていないというのが現状です。現時点での最大の懸念は、私がNotion運用おじさんになってSPOFになってしまうことでしょうか?

最後に、Notionに関してですが、個人的には非常に書きやすいツールで満足しています。まず何よりも書くためのハードルが低いことは良いです。プライベートなドキュメントから共有ドキュメントまで、柔軟に設定しやすい形で公開範囲を決められることもいいですね。現時点でも機能はかなり充実してますが、これからのアップデートでさらに充実していくでしょうし、単なる情報共有ツールを超えた使い方も期待できるツールだと思います。

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